弁護士コラム

2016.09.20

■(3)間接強制

確定した審判及び調停調書は、執行力ある債務名義と同一の効力を有する場合があるので(家事事件手続法75条、268条1項)、間接強制も考えられます。

投稿者: 弁護士法人菰田法律事務所

2016.08.25

25 労働者からの内定取り消し

労働者には、雇用契約の解約の事由があるので、内定取消しについては、少なくとも2週間の予告期間を置くかぎり自由になしうると考えられています(民法627条)。

ただし、それがあまりにも信義則に反する態様でなされた場合には、債務不履行責任又は不法行為責任を問われうることになります。

投稿者: 弁護士法人菰田法律事務所

2016.08.25

24 内定取消しと解雇予告通知

使用者は、労働契約の解約権を行使する際には、労基法上、1か月以上前の解雇予告義務が課されています(労基法20条)。

それでは、使用者は内定を取消す場合も解雇予告義務を負うのでしょうか?

この点については、労基法が、使用期間中の者に対する解雇予告義務を原則として適用を除外し、当該労働者が引き続き14日を超えて使用されるに至った場合に解雇予告義務を課していることから、その均衡上、そもそも使用期間より前の採用内定段階においては、解雇予告義務の適用はないと考えられます。

投稿者: 弁護士法人菰田法律事務所

2016.08.25

23 使用者による内定取消しの違法性

採用内定により、雇用契約は成立するため、その後に内定を取り消す場合は、裁判例上、当該取消事由が解約権留保の趣旨、目的に照らして客観的に合理的と認められ社会通念上相当として是認できるものに限られると解されています。

留保解約権(取消事由)は、通常は、採用決定通知書や誓約書に記載された取消事由を参考にされますが、裁判実務は、使用者のなした取消に厳しい態度をとる傾向にあります。

投稿者: 弁護士法人菰田法律事務所

2016.08.24

22 採用内定の法的意味

会社は、労働者を新規で採用し、内定を出した後、実際の就労前に理由なく労働契約を解約した場合、違法となるのでしょうか。

この点につき、判例では、採用内定は、始期付解約権留保付労働契約の成立であると考えています。

すなわち、採用内定は、一般的に、企業が募集を行い、それに対し労働者が申し込みをし、それに対し企業が承諾する形で契約成立に至るところ、採用内定通知は、上記過程における企業の承諾にあたるため、その時点で労働契約が成立すると考えています。

よって、採用内定通知後に企業が理由なく労働契約を解約することは違法となります。

なお、採用内定は、採用内定時に契約は成立しますが、採用内定取消事由が生じた場合は解約ができる旨の合意が含まれている契約であると考えられています(始期付解約権留保付契約)。

投稿者: 弁護士法人菰田法律事務所

2016.08.24

21 パートタイム労働者に対する労働条件明示義務

パートタイム労働者については、パートタイム労働法において、労基法15条における労働条件明示義務に加えて、昇給、退職手当、賞与の有無についても文書の交付による明示義務を義務づけています。

ただし、明示の方法については、労働者が希望する場合にはFAXや電子メールによる送信でもよいとされています。

また、パートタイム労働法では、労基法及びパートタイム労働法が明示を義務付けた労働条件以外の労働条件についても、文書等による明示に努めるべきものとされています。

投稿者: 弁護士法人菰田法律事務所

2016.08.24

20 労働条件明示義務違反

労働条件明示義務違反は、罰金の対象とされています(労働基準法15条1項、同法120条1号)。

また、明示されていた労働条件と実際の労働条件が相違する場合は、労働者は、それを理由に労働契約を即時に解除することができます(同条2項)。

なお、就業のために住所を変更していた労働者がこの解除によって14日以内に帰郷する場合、使用者は必要な旅費を負担しなければなりません(同条3項)。

投稿者: 弁護士法人菰田法律事務所

2016.08.24

19 労働条件明示義務②

労働基準法第15条の労働条件明示義務において、明示すべき事項として厚生労働省令で定められている事項は以下の通りです(労働基準法施行規則5条1項)。

①労働契約の期間に関する事項

①の2   期間の定めのある労働契約を更新する場合の基準に関する事項

①の3   就業の場所及び従事すべき業務に関する事項

②始業及び終業の時刻、所定労働時間を超える労働の有無、休憩時間、休日、休暇並びに労働者を二組以上に分けて就業させる場合における就業時転換に関する事項

③賃金(退職手当及び第五号に規定する賃金を除く。以下この号において同じ。)の決定、計算及び支払の方法、賃金の締切り及び支払の時期並びに昇給に関する事項

④退職に関する事項(解雇の事由を含む。)

投稿者: 弁護士法人菰田法律事務所

2016.08.23

18 労働条件明示義務①

使用者は、労働契約を締結する際、労働者に対し、賃金、労働時間その他の労働条件(厚生労働省令で定める事項)を明示すべき義務があります(労働基準法第15条)。

これを、労働条件明示義務といいます。

明示の方法は、明示すべき事項が明らかになる書面の交付により行うものとされています(労働基準法施行規則5条3項)。

投稿者: 弁護士法人菰田法律事務所

2016.08.23

17 労働契約の成立(契約書の有無)

労働契約は、契約書等の書面がなくても(口頭でも)成立します。

しかし、使用者は、労働者に提示する労働条件や労働契約の内容について、労働者の理解を深めるように努める努力義務があり、契約内容についてはできる限り書面により確認すべきとされています(労働契約法4条)。

投稿者: 弁護士法人菰田法律事務所

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 20
  • Office Side
  • お問い合わせ 総合サイトへ
  • WEB予約はこちら 総合サイトへ
WEB予約 こちら 総合サイトへ