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11.特別受益者の相続分(2)

では、特別受益者の相続分は具体的にどのように算出されるのでしょうか。

 まず、①被相続人が相続開始の時に有していた財産の価額に贈与の価額を加えたものを相続財産とみなします。これを、みなし相続財産といいます。

次に、②みなし相続財産を基礎として、指定相続分又は法定相続分の割合を乗じて各相続人の相続財産額を計算します。

そして、③特別受益者の相続分は、②で算出した各人の相続財産額から特別受益額を引いた残額となります。これを「具体的相続分」といいます。

 このように、特別受益者の相続分の算出上、遺贈・生前贈与の対象となった特別受益を遺産の中に回復させることを「特別受益の持戻し」といいます。